生と死と

ふでぼんが天に召された。意気地なしの自分は、死に目に付き添う事を心底イヤだと思った。昨夜は肌寒く、私の頭痛も酷くて、相棒が仕事から戻ってくるまでの間、添い寝をしてあげるだけで精一杯だった。フデボの様態を見ていても、今夜が峠だという事は何となく分かった。でも、ついていて上げる事がとても難儀で無理だった。朝起きたらフデボにはまだ息があった。相棒が夜中の3時頃から、30分おきに苦しそうに鳴くのを繰り返している、と教えてくれた。朝9時30分、フデボンは最後に生きる事への最後の執着の叫び声を上げた。もうイヤだ、罪の無い動物が苦しみながら死ぬ所を見ていなくちゃいけないなんて。それでもフデボのお腹を撫でていたら相棒が「まだ息してるっ!!」
心臓の鼓動は感じないくらい弱いのに、小さく息をしていた。もう、全く意識は無いだろうけれど、励ましながら見送った。正確な時間は分からない。でも、9時40分頃に虹の橋に向っていった。


写真は元気な頃のふでぼ。1997年、同僚の子供が小学校に捨てられた猫を拾ってきたものの、結局持余されてうちに来る事になった。仔猫の頃から時々調子を悪くして、診察してもらったらエイズのキャリアだった。それでも、良く食べよく遊びコロコロに太って元気になった。名前の由来はお習字の時に使う筆にシッポがそっくりだったから。この写真は一番元気だった頃のかな。晩年はチッチ癖が出て、特にカーテンにチッチをかけるのが好きだった。ここ一月余り、体調が崩れてしまって、結局、奇跡は起こしてあげられなかった。手のかかかる子がいなくなると心にポカリと穴があく。でも、彼はあの苦しみから解放されたんだもんね。7歳と半年。病気のことを思うと長生きしてくれたほうだ。
それにしても、病身のふでぼの脇で大暴走するサブロク。溢れんばかりのエネルギーとこれから消えようとする命の儚さの対比が強烈で、見ているのが辛かった。。。