いとしのまる

まるちゃんが、あっけなく旅立った。
昨夜から余り食べず、今朝は食事を嫌がった。
 
夕方帰宅したとき、居間に私たちが入ると、よろけながらも近寄ってきて「お帰り」という素振りを見せながら、オシッコをもらした。それを拭いてあげながら「ただいま」を言うと、机の下の毛布の上に静かに横たわった。今日は輸液の日なので連れて行く事に。
ただ、増血剤(ホルモン注射)は、もう止めてもらう決心をしたのでそれも伝えたかった。まるは口数も少なくて素直に診察してもらった。体重は1.95㎏になっていた。輸液をしてもらい増血剤を辞退し家に帰った。先生は「静脈に点滴するという手段もあるし、まだまるちゃんは大丈夫だよ」と言ってくれた。安心して家に帰ったが、ケージを開けても出てこなかった。おかしいなぁ、と思ったけれど、時々思い出したように「アーオ」と泣く。頭を撫でに行くと目がレム睡眠みたいに揺れ動いている。どんどん昏睡していくようだった。名前を呼んでも反応が無い感じ。「まるちゃん、しっかりしてよ~」と頭や背中を撫でる。まくらを用意してあげた。相棒はカイロを出してきた。抱っこしてあげたら体がフニャフニャで首が定まらなかった。「あれ?本当におかしい」と思った瞬間、私は恐怖で叫び出してしまった。
 
最後の五分間は呼吸が荒かったけれども、あっけないくらいさっさと天国へ。最後まで私の膝の上。苦しむ姿を私に見せまいときっと努力したに違いない。昏睡のままスーっと息を引き取った。5月22日19:39分。
 
愛してるよ、まる。