幸多いことを

午前中に出かけた川沿いの公園で、奇妙にあるく鴨を見つけた。自分のいるところからは良く見えなかったけれど、じっと目を凝らしてみていたら、片足を引きずっていることが分かった。
左足が折れてしまっているようだ。
浅瀬を一生懸命歩き、体を斜めにして水中の藻を夢中で食べていた。
生きていくのは辛かろう。おなかも減るだろう。
無心に水中の藻を食べ続ける姿を見ていたら泣けてきた。

助けてあげられない自分をのろいつつ、その場を後にした。