真夜中の奇跡

犬を飼い始めてから、何となく夜中に散歩に行くようになった。朝は娘/相方、夕方は私/娘。そして11時過ぎの静かな時間帯は私だけ。近頃、寒い、っていうか冷たくて痛い感じの肌感覚だけど、夜中の散歩、滅茶苦茶お気に入り。

やっぱ怖いのは、予期せぬところにいる「人」。でも、よつは(犬)が一緒にいるしね。もらい受けた当時は、遁走が怖いから首輪とハーネスの二重使いだったけど、もう、慣れて来たし、ハーネスだけにしようっと、ってことでハーネス単体で散歩へ。つけた時に何となく違和感を感じたけれど、ハーネスはしっかりついてるから、そのまま散歩へ。

出発から5分経過。よつはがもよおして、踏ん張る、踏ん張る。あれ?肩からハーネスが落ちている!おいおい、と思った瞬間よつはの体からハーネス抜けた。えぇっ!!どうしよう。最近慣れて来たとは言え、私が1歩踏み出せば、よつはは一歩引く。さえぎるもののない河川敷でもう一度ハーネスを付けるなんて無理!案の定、名前を呼んでも来ない。よつはの出した「う●ち」を片付けるためにしゃがんだ態勢から動けない。でも、よつはは逃げない。そっとスマホに手を伸ばし、相方に電話。ちっ、出ねぇ。もう寝たみたいだ。早いな。

うーん、どうしよう。逡巡すること数分。そうだ!このまま家に帰ろう。よつはは、人の左側に並んで歩くように訓練されている。私がきびすを返すとよつはが右側になっちゃう。うーん。そうね、やっぱりこのままいつもの散歩コースをリードが付いているつもりになって帰ろう!

この方法が功を奏して、少し歩いて名前を呼び、ずーっとよつはが左側になるコースで家まで帰った。よつははちゃんと最後まで私の左側を離れることなく一緒に歩いてくれました。

逃げる気になれば走って行けたかもしれないのに、その選択をしなかったんだね。ありがとう。ちょっとじんわりした三が日の夜。

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