遁走 prt.2

よつはと私のお散歩タイムはだいたい22時前後。
最近陽気も良くなったからか、夜の闇に紛れて川べりに戯れる人ちらほら見受けられ。

そんな中、暗闇に響く、高らかな笑い声。
うん、私もびっくりしたよ。人の姿が無いのに、笑い声。

それに驚いたよつは。思いっきり横っ飛び。
リードがはずみで手から抜けた・・。

冷静な私。相棒と違って、左側に来るよう指示出しをすれば従うはず。

トントン、と自分の左太ももを叩いたところ、一瞬、躊躇したものの、いちど勢いをつけて一目散に遁走しやがった!!!

なんじゃそりゃぁぁぁぁぁっ。

よつ!!と叫んでも振り向きもせず、川沿いを走っていきやがった。はぁぁぁ~とため息をつき、逃げ去った方に向かって歩く。
しばらく歩くと、懐中電灯に反射する人影。よく見ると警察官。何か軽微な事故・もしくは事件があった模様。これ幸いと声をかけた。
「犬が走り抜けませんでした?」「来てないよ」

結局、見つからず。肩を落として帰宅。